セビリアはスペイン第4の都市でアンダルシアの州都です。
古代ローマ時代からこの地域の中心地として栄え、アラブ支配時代から後のレコンキスタを経た現在にわたって常に重要な役割を果たしてきました。
その長い歴史の賜物なのか、セビリアの街の歴史地区の規模と美しさはスペイン随一でもあります。
スペインを旅行するならぜひ見ておきたいセビリアですが、海外旅行に不慣れな人にとっては、セビリアまでの行き方や観光のポイントなどわかりにくいかもしれません。
せっかく日本からはるばるセビリアに来るなら、アンダルシアの顔の一つでもあるセビリアをたっぷり満喫しないと損ですよ。
そこでここではセビリアを旅行するのに不安を感じている人のために、
- 観光のポイント
- 気候
- 治安
- スペイン各都市からのアクセス
などを説明していきたいと思います。
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セビリア観光のポイント①どんな場所がある?
セビリアの見どころは歴史地区とその周りに集中していて、キリスト教文化やイスラム教文化に触れることができます。
またアンダルシアで最も重要な川であるグアダルキビル川に沿ってのんびり散歩をするのも楽しいですよ。
それではセビリアの見どころを下にあげていきたいと思います。
カテドラルとヒラルダの塔
カテドラルはスペイン語で大聖堂という意味です。
セビリアのカテドラルはスペイン最大で、外観・内装ともにその美しさは必見です。
特に祭壇やコロンブスの墓、美しいステンドグラスは見逃せませんよ。
またこの大聖堂の敷地内には、セビリアのランドマークともいえるヒラルダの塔があります。
イスラム建築であるこの高さ約70メートルある塔には登ることもあり、セビリアの街を一望することができますよ。
黄金の塔
珍しい12角形をしたこの塔は、グアダルキビル川の岸辺にたたずんでいます。
海洋博物館になっている中を見学するのもいいですし、グアダルキビル川散策の記念撮影ポイントにもなりますよ。
アルカサル宮殿
かつてのアラブ時代の王宮です。
なんとスペイン王がセビリアを奪回してから、グラナダのアルハンブラ宮殿風に改築したというので不思議です。
美しい中庭は見ものですよ。
スペイン広場
半円形の建物に囲まれた、大きな広場です。
建物の中にはスペインの全ての県について描かれたタイルの絵があり、それをぐるりと見て回ると各県の特徴がなんとなくつかめます。
フラメンコ博物館
実はセビリアはフラメンコの本場でもあります。
この博物館ではフラメンコに関する展示物を見ることができるのはもちろん、中庭ではフラメンコショーも開催されることがあります。
マエストランサ闘牛場
豪華なつくりのこの闘牛場は外観を見るだけでも見ごたえたっぷりです。
中もツアーで見て回ることができるので、大きな闘牛場をじっくりと見てみたいという人にはおすすめです。
セビリア観光のポイント②お祭り
セビリアの春はセマナ・サンタとフェリアという2つの春祭りで1年で一番の活気を見せます。
ここではその2つのお祭りについて紹介したいと思います。
セマナ・サンタ
セマナサンタとは3月か4月の1週間に行われるスペイン版のイースターです。
この期間はどの街でもキリストと聖母マリアの像をのせたお神輿のようなものが街を練り歩きます。
そしてスペインの他のどの街よりも、セビリアの人たちはこれに熱狂し、街はお祭り騒ぎになります。
かなりの重さがあるお神輿を軟十人もの男性が首の後ろで担いで歩く様は、かなり迫力がありますよ。
フェリア
スペインでは夏にどこの街もフェリアと呼ばれるお祭りが開催されるのですが、セビリアのフェリアは5月にあります。
この時期は女性はお年寄りから小さな女の子までみんなフラメンコの衣装で着飾って街に繰り出します。
そしてフェリアの期間には町の南西にある会場に千件近い仮説のバルが登場し、人々が踊りあかします。
本格的に厚くなる前のこの時期はセビリア観光に持ってつけの時期でもあるので、この2つのお祭りに合わせてセビリアに行くのも楽しいですよ。
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セビリアの観光のポイント③気候は?
セビリアはスペイン南部のアンダルシア地方にあり、1年を通して温暖な気候です。
雨も春と秋に何日か降る以外はめったに降らないので、観光するのには持ってつけです。
ただマラガなどの沿岸部に比べて、セビリア等の内陸部は夏場40度を超えるような日が続くため、スペインのフライパンとも呼ばれています。
セビリア観光は真夏は13時から19時は室内にいるのが得策です。
服装は基本的に日本と同じで大丈夫ですが、下に季節別のおすすめの服装を紹介したいと思います。
春におすすめの服装
薄手の長袖か半袖のトップスに薄手のジャケットかカーディガンを羽織る。
靴は歩きやすいパンプスやスニーカーで大丈夫です。
朝晩は冷えることもあるので、薄いショールなど首に巻けるものがあると便利です。
夏におすすめの服装
半袖かノースリーブのトップスに短い丈か涼しい素材のボトムスを合わせる。
足元は歩きやすいペタンコのサンダルがおすすめです。
日中は本当に厚いので、日よけのキャップか帽子があるといいですよ。
秋におすすめの服装
長袖のトップスにジャケットをはおります。
日中はかなり暖かくなることがあるので、重ね着して調整できるようにしておくといいと思います。
靴は歩きやすいショートブーツかスニーカーがおすすめです。
冬におすすめの服装
長袖のニットに厚手のジャケットかコートを合わせます。
靴はヒールのないブーツかスニーカーが歩きやすいですよ。
冷え込むこともあるので念のためマフラーや手袋もあれば便利ですよ。
以前の「スペインでの服装は?シーズンや場所にあわせた服選び!」という記事内で、スペインの各地域、シーズン毎のおすすめの服装や、観光する場所に適した服装を紹介しています。
観光する服装に迷ったら参考にしてみてくださいね。
⇒スペインでの服装は?シーズンや場所にあわせた服選び!
セビリアの観光のポイント④治安や物価はどうなの?
セビリアはマドリッドやバルセロナに比べるとスリや置き引きが少なく治安も良好です。
ただ観光客の集まる大きな街にスリが居ないということはまずないので、手荷物には気をつけておいた方がいいですよ。
- 財布をいくつかに分ける
- バッグのファスナーはしっかり閉めて、財布やパスポートは中のファスナー付きポケットに入れる
- バッグをレストランの椅子の上に置きっぱなしにしない
といった対策をしておくに越したことはありません。
物価についてはアンダルシアの他の都市と比べるとやや高い感じも受けますが、マドリッドやバルセロナと比べるとレストランの値段などはやはり安めです。
タパスをたくさんそろえたレストランやタパスが軒を連ねているので、楽しんでくださいね。
スペインの物価やレストラン・バルでの平均予算、観光者が使う一日あたりの食費については「スペインの物価は日本と比べて高い?安い?」の記事内で紹介しています。
いくらくらいユーロに換えようか悩んでいたら参考になる記事だと思います。
⇒スペインの物価は日本と比べて高い?安い?スペインの物価は日本と比べて高い?安い?
セビリアと各地の移動方法
セビリアはアンダルシアの州都ということもあり、スペイン各地への電車やバスがたくさん発着しています。
下にスペインの主な都市への移動方法をあげていきたいと思います。
マドリッドへの行き方
スペインの新幹線AVEでマドリッドのアトーチャ駅まで約2時間半から3時間半です。
またプラサ・デ・アルマスバスターミナルからマドリッドの南バスターミナルまでSocibusのバスで約6時間です。
バルセロナへの行き方
バルセロナのサンツ駅まで電車で5時間半から12時間です。
またまたプラサ・デ・アルマスバスターミナルからバルセロナまでAlsaのバスで約16時間です。
マラガへの行き方
電車で約2時間、プラサ・デ・サン・セバスティアンのバスターミナルからAlsaのバスで約3時間です。
モロッコへの行き方
アルヘシラスまでバスで約3時間行き、そこからフェリーで約2時間です。
マドリッド、バルセロナ、マラガについてはサイト内の下記の記事で詳しく紹介しています。
旅行前に参考にしてみてくださいね!
⇒スペインのマドリード観光ポイント!現地人が教えます
⇒スペインのバルセロナ観光ポイント!現地人が教えます
⇒スペインのマラガ観光ポイント!現地人が教えます
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乗り物の乗り方
セビリアは大きな街ですが観光の見どころは十分歩いて回れます。
ただ電車の駅から街の中心部に大きな荷物をもって移動する時はバスやタクシーを使うと便利ですし、市内には路面電車や地下鉄も走っています。
バスと路面電車で共通のTarjeta Multiviajeというカードを€1.50で買って料金をチャージして使うと運賃がお得になります。
カードはkiosco(キオスコ)という路面にあるお菓子や水を売っている小さなお店で買うことができるので、バスや路面電車をたくさん利用する予定の人にはおすすめです。
普通の切符だとバスや路面電車の初乗りが€1.40なのが、カードを使うと€0.69と約半額になります。
ただし、€7以上チャージしないといけないため、€7以上使用予定する場合のみお得となりますので、セビリアに数日間滞在予定の方にはおすすめです。
それでは下に各乗り物の乗り方を説明していきたいと思います。
地下鉄の乗り方
セビリアには1本だけ地下鉄の路線が走っています。
地下鉄に乗る時には日本と同じようにまず券売機で切符を買って改札をくぐってプラットホームへ向かいます。
路線が3つの区域に分かれていて、1つの区域内の移動か区域をまたぐ移動かでチケットの値段が変わります。
バスの乗り方
バスは乗りたい路線のバスがバス停に近づいたら、手を挙げる等運転手に合図を送ってバスを止めます。
バスに乗る時は前から乗って、運転手から切符を買います。
お釣りはもらえますがあまり大きいお札だとお釣りが足りないということもあり得るので、小銭を用意しておくと便利です。
降りる時は降りたいバス停が近づいたらバスの中にある停車ボタンを押して知らせて、
後ろの扉から降りるようにしてくださいね。
路面電車の乗り方
プラットホームに券売機があるので、そこで切符を買います。
路面電車に乗る時に、切符を入り口にある機械に通してから乗るようにしてくださいね。
タクシーの乗り方
タクシーは日本と違って白色です。
タクシーに乗りたい時は駅や街の中心部にあるタクシーの停留所で乗るか、走っているタクシーに手を挙げる等合図を送って止まってもらいます。
ドアが自動で開かないので、自分で開けて乗るようにしてくださいね。
チップは基本的には必要ないですが、大きなスーツケースを積み下ろししてもらった時等は、お釣りの端数を渡すようにしましょう。
まとめ
- セビリアはアンダルシアの州都で歴史上でも常に重要な役割をになってきた大都市
- セビリアの歴史地区はみどころ満載
- ヒラルダの塔から見る街並みは本当にきれい
- 春にある2つのお祭りに合わせていくとより楽しむことができる
- 真夏はものすごく暑くなるので注意
- 治安も比較的良く物価も高くない
- マドリッドやバルセロナそれにアンダルシアの他の町へのアクセスもいい
- 公共の交通機関も充実している
貨物船が発着する港でもあるグアダルキビル川が流れるセビリアの町は、近代的な街並みの中に重要な歴史地区を持つアンダルシア地方有数の観光地でもあります。
フラメンコの本場でもあり、タブラオと呼ばれるレストランも兼ねたフラメンコのステージのあるお店では連日トップレベルのパフォーマンスを見ることができますよ。
セマナ・サンタとフェリアの時期は特にものすごい活気とスペインアンダルシア地方の魅力をたっぷりと楽しむことができるのでおすすめです。
イスラム教文化やカトリック文化という歴史の流れの中で様々な文化の影響を受けた歴史地区やグアダルキビル川のほとりはただぼんやりと散策しているだけでも楽しいですよ。
スペインのアンダルシア地方を訪れるなら、ぜひセビリアにも足を運んでみてくださいね。
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