自分が興味のある国の人たちがどんな苗字なのかって結構気になりませんか?
苗字は名前より由来やその人のルーツが垣間見えるものでもあるので、詳しく見ていくと面白いですよね。
でもスペインでは老若男女関係なく名前で呼び合うことが多いので、あんまり苗字を耳にする機会がないのではないでしょうか。
これからスペインに行くなら特にスペインの人のメジャーな苗字だけでも知っておくと名前を呼び間違えたりすることが減るかもしれません。
ここではペイン人の苗字にはどんなものがあるのか気になっているという人のために、
- スペイン人のよくある苗字ランキング
- スペインの苗字の秘密
などを紹介していきたいと思います。
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スペインのよくある苗字ランキング
それでは早速スペインで多い苗字のランキングを見ていきましょう。
ここでは下記のサイトで紹介されている2016年から2017年のデータを元にした最新ランキングをの1位から10位まで紹介していきます。
サイトには100位まで紹介されているので、より興味のある方はそちらも見てみてくださいね。
Saber es practico
https://www.saberespractico.com/curiosidades/apellidos-mas-comunes-en-espana/
1位 García(ガルシア)
2位 González(ゴンザレス)
3位 Rodríguez(ロドリゲス)
4位 Fernández(フェルナンデス)
5位 López(ロペス)
6位 Martínez(マルティネス)
7位 Sánchez(サンチェス)
8位 Pérez(ペレス)
9位 Gómez(ゴメス)
10位 Martin(マルティン)
1位のガルシアさんについてはスペイン人に『スペインで一番多い苗字ってなんだと思う?』と尋ねると即答で返ってくるくらいポピュラーです。
スペイン北部のガルシア地方が由来ですが、ガルシアさんはスペイン全土にたくさんみられます。
スペインは学校でも仕事でも苗字より名前を使うのでスペイン人の苗字を耳にする機会は親戚やテレビに出ている有名人くらいしかなかったりします。
そんなわたしでもこのランキングに出てくる苗字は何回も聞いたことがあるので、かなりたくさんの人がこの中のどれかを苗字に持っているんだと思いますよ。
下記の記事でスペイン人に多い名前を男女別にランキングで紹介しています。興味のある方はぜひチェックしてみてくださいね。
⇒スペインの名前の人気ランキングを紹介!男女別に見ていきましょう
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スペインの苗字の秘密
苗字が2つある
何度か他の記事でも触れていますが、スペイン人は苗字を2つ持っています。
これは夫婦別姓制度なので子どもが父親と母親の第1苗字を両方受け継ぐからです。
また正式に籍を入れていないカップルの子どもも、結婚しているカップルと同じように父親母親の両方から苗字を受け継ぎます。
具体的に言うとマリア・ガルシア・ロペスさんとホセ・ゴンサレス・ゴメスさんの子どもの場合、ガルシアとゴンサレスが苗字になります。
この時ガルシア・ゴンサレスでもゴンサレス・ガリシアでもいいのですが、出生届を出す時に希望しない場合は父親の苗字が最初にくるようになります。
このためスペインでは親と子の苗字が違い、また親が離婚・再婚しても子どもの苗字が変わることはありません。
といってもこの時代子どもの父親がはっきりしないけどシングルで産んで育てるという女性もいます。
この場合は父親の苗字がわからないので、子どもは母親の苗字2つをそのまま引き継ぐことになるんですよ。
また外国人がスペインに帰化する場合は、苗字を他のスペイン人と同じように父親と母親のもの2つに変更しないといけないそうです。
例え外国人の女性で結婚して日本のように苗字が旦那さんのものに変わっていたとしても、帰化した時点でまた自分の両親の苗字に変わるんですよ。
この両親の苗字2つをもらい結婚しても変わらないというのは、まさにスペイン人のアイデンティティなんだろうなと感じます。
“日本”という苗字がある
スペインの特にセビリア周辺には日本という意味の“Japon(ハポン)”という苗字を持つ人がいます。
600人ほどの人だけが持つ珍しい苗字なんですが、なぜ国の名前が、しかも遠い日本という国の名前がスペイン人苗字になってるのか不思議ですよね。
でもこのハポン姓を持つ人たち、なんとご先祖が日本人なんです。
1961年に支倉常長という武士の率いる慶長遣欧使節の船が、セビリア近郊のグアダルキビル川沿いにあるコリア・デル・リオに上陸しました。
これは日本人が初めてスペインの地を踏んだ記念すべき瞬間でもあります。
支倉常長と約30人の使節団はセビリアへ入る前にここで数日間過ごしたのですが、その際何人かが使節団から離脱してこの町に留まったとされています。
そしてその日本人たちは日本を意味するハポンという姓を名乗るようになり、それが今でも子孫たちに脈々と受け継がれてきているんですよ。
江戸時代にスペインにたどり着きそのまま現地に住むことを選んだなんて、ちょっとかっこいいよね。
この日本とスペインを繋ぐ不思議な縁から、2013年に皇太子様が日本とスペインの交流400年周年を記念してコリア・デル・リオを訪問し桜の樹を植樹されています。
苗字の由来は?
日本だと山田さんや森田さんなど明治時代にみんなが苗字を持つことになった時にご先祖が住んでいたであろう場所を彷彿とされる苗字が多いですよね。
スペインにもランキング1位のGarcíaのように地名が元になった苗字もあります。
でもそれよりGonzálezやGonzálezのようにezで終わる苗字が多く、これは“~の”という所有や由来を表す表現が元になっています。
つまりGonzálezだとゴンザロの子、Gonzálezだとゴンザロの子どもという意味になります。
○○さんの子どもという苗字の付け方ってなんとなく豪快な感じがしますよね。
また苗字の前にDeがついていることがあるのですが、これはもともとは貴族などいい家柄の人に多いようです。
苗字にも名前にもなるものも
スペインの苗字の中には苗字だけでなく名前にもなるものがいくつかあります。
Martin(マルティン)、Esteban(エステバン)、Lorenzo(ロレンソ)等がそうで、全部男性の名前です。
これを知らないと自己紹介などで混乱することになってしまいかねないので、スペイン留学をされる方は頭の隅に留めておいてくださいね。
まとめ
スペイン人の苗字ランキングを紹介しましたが、聞いたことがあるものはありましたか?
スペインは日本よりずっと他の国から移動してきた人やその子孫の人が多いので、外国の苗字だけどスペイン人という人も結構います。
またアメリカの有名人にもセレーナ・ゴメス等スペインの苗字を持っている人がいますよね。
そういう人たちはスペインやラテンアメリカにルーツがあるということなんですよ。
苗字を見ていくとスペインの国の背景や歴史にまでつながっていくのでとても興味深いですよね。
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