海外旅行に行く時に一番気がかりなのは治安についてではないでしょうか。
知らない街を旅してまわるのはとても楽しいですが、旅行中にスリや置き引きなど危ない目に合うと気分が台無しです。
それが特に新婚旅行などの人生で一度きりの特別な旅行だとなおさら嫌な思いはしたくないですよね。
スペインはビーチに世界遺産と色々な楽しみ方ができるので新婚旅行にももちろんおすすめです。
でもスペインに行きたいなと思っていながらも治安が気になってスペイン行きを決めきれないっというカップルもいるかもしれません。
ここではそんな人たちのために、現地に在住している私から見たスペインの治安や、注意した方がいいことについて説明していこうと思います。
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スペインの治安は良い?悪い?
スペインは治安があまり良くないと聞いたことがあったり、そういういうイメージがあったりする人もいるかもしれません。
スペインは暮らしている分には治安は良好です。
ただ残念ながら観光客を狙ったスリや置き引きが多いので、旅行する時はスリや置き引き対策が必要になります。
ただ逆に言うとスリや置き引きに注意して、人通りのない場所に一人で行かないといったことさえ守っていれば個人でも安全に旅行できる国といえますよ。
治安の過去と現在の状況
今も昔もスリや置き引きは観光地で注意が必要です。
残念なことですが稀にバルセロナで首を絞められて気を失っているうちに財布やパスポートを獲られるといった事件が起こることもあります。
人通りの少ない場所では背後にも気を配っておくことと、何よりそうした場所に行かない方が無難ですよ。
またスペインと聞くと北部のバスク地方のエタというテロリストが気になる人もいるかもしれませんが、現在エタはテロ活動を一切行っていません。
昔はスペインの北部にはいかない方がいいと言われていましたが、今ではスペイン北部も他の地域と変わらず観光を楽しむことができますよ。
イスラム国の影響は?
最近イスラム国が物騒だけど、スペインは大丈夫なの?
今現在スペインでイスラム国によるテロは起こっていませんが、これについては残念ながら世界中のどこの国でもテロの標的になる可能性があります。
スペインのマドリードでは2004年にアルカイダにより走行中の地下鉄の車両が爆破され、沢山の人が命を落としました。
日本に居ても海外を旅行していても、こういった事件に遭遇する可能性は完全には排除できないのが現状です。
スペインの中で治安の良い都市はどこ?
スペインでスリや置き引きが少ないのは地方都市です。
マドリードとバルセロナ以外の地域では、セビリアやマラガといった大都市であってもスリや置き引きの被害件数がガクンと下がります。
だからといって完全に安心するのは危険なので、
- バッグのファスナーは必ず閉めて体の横か前で持つ
- 現金とカードは分散させておく
- バッグをレストランの椅子や公園のベンチに置きっぱなしにしない
といった対策は基本です!
特に地方都市でパスポートの盗難にあうと、再発行してもらうためにマドリードかバルセロナまで行かないといけないので本当に大変です。
スペインの中で治安が悪い地域はどこ?
スペインでスリや置き引きが多いのはマドリードとバルセロナです。
マドリードとバルセロナは観光客の数も他の街と比べて断トツに多いので、それに比例するようにスリの数も多くなるってことなんだね・・・。
マドリードとバルセロナでは上に書いた基本対策以外にも、
- 財布やパスポートはバッグの中のファスナー付きのポケットに入れる
- 電車やバスの中ではバッグを抱えておく
- ガイドブックや地図をバッグから取り出して見る少しの間でもファスナーを閉める
といったことに気をつけるようにしてくださいね。
財布やパスポートが入ったバッグを何度も開け閉めする必要のないように、水やガイドブックといったよく使うものはサブバックに入れて持ち歩くというのもおすすめですよ。
時間帯や季節で治安は異なる?
観光客が集まるところには必ずスリはいるものなのであまり時間帯や季節による差はないと思います。
観光シーズンでもオフシーズンでも変わらずにスリ対策はしておく方がいいですよ。
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それぞれのシーンで気をつけたいこと
スリの被害に会う多い場所は、バスや電車や駅といった公共の交通機関です。
特に混雑している時は手荷物には細心の注意を払いましょう。
電車やバスの中では貴重品が入ったバックは抱えておくようにした方が安心です。
ボストンバックやスーツケースなどは電車やバスの荷物を置く棚やトランクに入れると思いますが、その中には絶対に貴重品はいれておかないようにしてくださいね。
バックパックは便利なので旅行する時に使う人も多いと思いますが、背中は死角になるので貴重品を入れておくのには向きません。
特に混雑した電車やバスの車内でバックパックの外ポケットに財布やパスポートを入れているとスリのターゲットにされてしまいやすいので注意してください。
駅やバスに乗る時に切符を買うために財布を出すと思いますが、その財布をどこにしまうかまでスリは見ているかもしれません。
ちょっと大げさかもしれませんが、いらぬ被害にあわないためには公共の交通機関では注意しすぎるくらい注意しておいた方がいいですよ。
被害に合わないために
スペインで観光客が合う被害は主にスリと置き引きと物乞いなので、それぞれの注意点をまとめておきたいと思います。
スリ・置き引き・物乞いへの注意点
スリへの注意点
- ファスナー付きのバッグを持つ、ファスナー付きの内ポケットがあるものだとさらにいい。
- バックパックに貴重品は入れない
- 男性はズボンの後ろのポケットに財布を入れておかない
置き引きへの注意点
- レストランの椅子や公園のベンチに座る時でもバッグは膝に置いておく
- ケータイやカメラをレストラン等のテーブルに置きっぱなしにして目を離さない
物乞いへの注意点
大通りを歩いていたりレストランで食事をしていたりすると、稀に花などを持った人が近づいてくることがあります。
こっちに向かって花を差し出されるとくれるのかなと思ってしまいがちですが、受け取ったが最後代金を払わないといけなくなります。
大体は大した値段ではないものの、押し売りされたみたいで気分が悪いと思うので絶対に受け取らないでくださいね。
怪我や盗難が心配なら保険をかけておこう!
海外旅行に行く時には、万が一盗難に遭った場合や現地で病気になった時のために海外旅行保険に入るようにしてください。
保険の契約内容に基づいて、被害に遭った額を補償してもらえます。
また病気やけがをして病院に行かないといけなくなった場合、保険がないと医療費を全額負担することになります。
医療費は1回救急病院に行って血液検査を受けるだけでも数万円になるので、保険がないといざというとき本当に困ったことになりますよ。
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万一被害にあったらどうすべきか?
スリや置き引きの被害に遭わないに越したことはないですが、もし被害に遭ってしまった時に慌てないで済むようにその後の対処法を知っておくとより安心です。
下記に具体的な対処方法をまとめたいと思います。
盗難被害時の対処法
財布やカメラなどの貴重品を盗られてしまった場合は、まず海外旅行保険の保険会社に電話してください。
ほとんどの保険会社はもしもの時に24時間つながる緊急ダイヤルがあるので、その番号をあらかじめ確認しておいてくださいね。
電話すると保険料を請求する時に必要な書類などについて一通り説明してもらえます。
ほとんどの場合は警察(コミサリア・デ・ポリシア)に行って、盗難届を出して証明書(デヌンシア・ポリシア)をもらう必要があります。
警察署の場所をインターネット等で確認して、警察署の入り口で“デヌンシア ポリシア、ポルファボール”(警察の証明書ください)と言うと対応してもらえるはずです。
パスポートが盗難に遭った場合
パスポートを持っていないと帰りの飛行機に乗れないので、在スペイン日本大使館に行ってパスポートを再発行してもらう必要があります。
スペインにはマドリードにある大使館の他に、バルセロナに総領事館があります。
カタルーニャ地方でパスポートの盗難に遭った場合は、バルセロナの総領事館に行くようにしてくださいね。
アンダルシア地方や北部はマドリードの大使館の管轄になります。
パストートの盗難に遭ったら、まず大使館か総領事館に電話をしてください。
旅行に行く前に電話番号を調べておくと慌てなくて済みますよ。
電話は日本人の職員の方が日本語で対応してくださるので安心です。
そこでパスポートの再発行に必要な書類を教えてもらえるので、それを揃えて大使館又は総領事館に行ってください。
ここでも警察の証明書(デヌンシア・ポリシア)が必要になります。
またパスポートに使う写真もいるのですが、日本のパスポートの写真のサイズとスペインの証明写真の大きさが違います。
大使館のホームページに写真の詳しいサイズが載っているので、それを写真館に行って見せて正しいサイズの証明写真を作ってもらうようにしてくださいね。
必要な書類がすべて揃えば、手続した次の日か急ぎの場合はその日のうちに再発行されたパスポートを受け取ることができます。
まとめ
- スペインの大都市はスリや置き引きに要注意
- スリや置き引きに対しては1年中注意が必要
- バスや電車に乗っている時や駅が要注意(混雑時は特に!)
- 万が一の時に備えて海外旅行保険はかけておこう
- スリや置き引きに遭ってしまったら警察で盗難届の証明書をもらう
- パスポートを盗られたらその地域管轄の日本大使館か総領事館へ相談する
国際的なテロリストによるテロの心配はないとはいえない
スペインってスリや置き引きの多い危ない国だと思った人もいるかもしれませんが、ヨーロッパの他の国の観光地でもスリや置き引きは結構あります。
スリや置き引きへの注意は、海外旅行をするならある意味当たり前とも言えるんですよ。
スリはやはり盗りやすそうな人を狙うので、しっかり対策しておけばそれだけ被害に遭う確率が少なくなります。
ただ万が一の時のために海外旅行保険はしっかりかけておくようにしてくださいね。
スペインと一言で言ってもマドリードとバルセロナを一歩離れるとスリや置き引きの件数は劇的に減ります。
もちろん基本的な対策はしておくに越したことはありませんが、どうしてもスリや置き引きが気になるという場合はスペインの北部や南部アンダルシア地方を中心に旅行すると少しは安心ですよ。
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