スペインで一番美しい町はどこかときかれると、多くの人がトレドと答えるのではないでしょうか。
地図を見るとわかるようにタホ川に囲まれるように佇むこの古都は16世紀の町並みをそのまま残し、世界遺産でもある旧市街の姿はまるで中世の絵画のようです。
トレドはスペインの歴史や文化それに宗教的にも重要な町で、マドリードやバルセロナと比べると知名度は低いものの、スペイン国内外からの観光客に人気の町です。
マドリードから日帰りで行ける好立地でもあるので、スペインに旅行するならぜひ行ってみたいと思っている人も多いと思います。
この記事ではトレドを観光しようと情報収集している方のために
- おすすめの観光地
- 行き方
- 歴史や気候
- 名物
これらを紹介していきたいと思います。
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トレドのおすすめ観光スポット
トレドは世界遺産に登録されている旧市街そのものが見どころといってもいいですが、その中でも特におすすめの観光スポットを紹介したいと思います。
トレド大聖堂
トレド観光で絶対に外せないのがこの大聖堂(カテドラル)です。
15世紀に完成したスペイン・ゴシック様式のこの大聖堂は、スペインカトリック教会の中心です。
外見の壮大さもさることながら、内部も主祭壇や聖歌隊席をはじめとする精巧な装飾が見ものです。
豪華な聖体顕示台、エル・グレコやゴヤの絵画など重要な宗教芸術をたくさん所有していて美術館のような側面もあります。
トレドへの旅行記が載っているブログ記事などでも、この大聖堂についてふれられているものが多いです。
サンタ・クルス美術館
もともと中世に病気の人や孤児のための病院だったところが、この美術館に作り替えられました。
エル・グレコなどトレドにゆかりのある芸術家の絵画をはじめとして、考古学やトレドの工芸品なども見ることができます。
サント・トメ教会
後半生をトレドで過ごしたギリシア人の画家エル・グレコの最高傑作『オルガス伯爵の埋葬』が展示されている教会です。
スペイン絵画三大巨匠のひとりと謳われるエル・グレコの作品はプラド美術館などでたくさん展示されていますが、この『オルガス伯爵の埋葬』は別格です。
この教会にはこれしか見どころはないのですが、それでもわざわざ足を運ぶ価値のある作品です。
アルカンタラ橋
トレドの鉄道の駅から旧市街に向かって歩いて行ったところにある橋です。
ここの展望台からは絵葉書やガイドブックで見る写真そのままのトレドの町の美しい全景を見ることができます。
トレドの町の美しさを堪能できるうえに、記念写真もばっちりとれる絶景ポイントです。
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トレドへの行き方
トレドはマドリードからのアクセスが抜群です。
- マドリードのアトーチャ駅から出る特急列車Avantで30分
- マドリードから高速バスで1時間15分
なのでトレド観光はマドリードを拠点にするのが便利です。
またレンタカーでトレドに行く人は、アサルエキル橋のところに駐車場があります。
旧市街は道が狭いうえに入り組んでいるので、アサルエキル橋の駐車場に車を止めて徒歩で散策するのが便利ですよ。
トレド観光モデルプラン
トレドの観光にはどれくらいの日数または時間をみておけばいいのか、旅行プランを練る時に悩むかもしれません。
トレドは見どころが多いうえにただ町を散歩するだけでも楽しい町ですが、旧市街はさぼど広くないので半日から丸1日で十分見て回ることができます。
大聖堂見学の所要時間が約2時間、そのほかの観光地を回るのに約2時間、街歩きや食事に約2時間として最低6時間くらいを見ておけば大丈夫です。
マドリードのほうが見どころやホテルの数も多いのでマドリードから日帰りで観光するのがお手軽です。
もしトレドに1泊するなら断然国営ホテルのパラドールにするのがおすすめです。
またマドリードからアンダルシア地方への移動の途中に立ち寄るのもいいですよ。
またマイバスがマドリードから観光バスで行くトレドへの日帰りツアーも行っているので、気になる人はチェックしてみてください。
マドリード発 日本語ガイド付きトレド半日ツアーby Mybus
https://www.veltra.com/jp/europe/spain/madrid/a/8726
マドリード発 日本語ガイド付きトレド1日ツアー(ランチ付きプランもあり) by Mybus
https://www.veltra.com/jp/europe/spain/madrid/a/12922
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トレドの基本情報
歴史
トレドはマドリードの近郊にある町ですが、行政的にはマドリードとは関係のないカスティーリャ=ラ・マンチャ州の州都です。
重要な大聖堂があるのでカトリック色の強い印象があるかもしれません。
でもトレドはアラブ人が統治していた時代が400年ほどもあり、またかつてはユダヤ人がたくさん住んでいたこともあります。
だからトレドの町はカトリック文化、イスラム文化、ユダヤ文化それぞれの影響が色濃く残る独特の情緒があるんだね!
また12世紀にはカトリック教会の支配下で埋もれていた古代ローマ時代の優れた文献が、トレドの町で研究されなおすなど学問の面でも重要な役割を果たしました。
トレドが古都と表現される理由は、16世紀にマドリードが首都になる前一時的にトレドに行政の中枢がおかれていたからです。
マドリードが首都になることでそれまで発展し続けていたトレドの町はゆっくりと表舞台から遠ざかることになります。
ただそのおかげで16世紀の面影をくっきりと残す美しい町の姿を現在のわたし達も見ることができます。
気候
トレドは夏は35度以上まで気温が上がり、冬場は平均最高気温が10度前後というマドリードに似た厳しい気候です。
また1日の中での寒暖差も大きいので、真夏でも朝夕冷えた時のために何か羽織れるものがあると安心です。
1年中天気が良くほとんど雨が降らないので、夏場は特にかなり乾燥します。
リップクリームやハンドクリームなどの保湿アイテムを携帯しておくと安心ですよ。
夏の昼間は本当に暑いのでその時間を大聖堂の見学に充てる等、暑さ対策も考えた旅行プランにするのをおすすめします。
名物
トレドの郷土料理はペルディスというウズラ料理やカルカムサスという豚肉のトマトソース煮込みです。
内陸部にある町なのでスペイン料理の中でもお肉を使った料理が多いです。
トレドで食事をするならぜひバルやレストランでこの2つを試してみてください。
またマサパンというアーモンドを生地に使った甘いパン菓子も名物なので、休憩の時につまんでみるのもいいですよ。
トレドはかつて剣や鎧といった鋳鉄工芸で名をはせたこともあり、今でも旧市街には剣や鎧が並ぶお店がたくさんあります。
さらにダマスキナードという黒い鉄の上に金や銀の糸で模様を描く、イスラム文化に由来する技術は目を見張る美しさがあります。
ダマスキナードのアクセサリーなどもあるので、お店をのぞいてみるのも楽しいです。
まとめ
- トレドの観光では大聖堂の見学は外せない
- エル・グレコの絵画がいろんなところに残っている
- マドリードからのアクセスが抜群
- 半日から1日あれば町を見て周れる
- マドリードからの日帰りツアーもある
- カトリック文化、イスラム文化、ユダヤ文化それぞれの影響が残る町
- 一時首都的な役割をしていたこともある
- 夏は暑く冬は寒い厳しい気候
- 名物おかしはマサパン
- 伝統工芸も盛ん
トレドの旧市街は他のどのスペインの町とも違う、独特の雰囲気があります。
ちなみにアメリカのオハイオ州にあるトレドという町の名前の由来はこのスペインのトレドだという説があります。
旧市街を散策していると、まるでここでは16世紀以降ゆっくりとしか時間が流れていないんじゃないかと錯覚してしまいそうになります。
町の美しさや数ある観光名所それに伝統工芸と狭い町に見どころがぎゅっと詰まった盛りだくさんの町です。
それがマドリードから電車で片道30分の所にあるなら、足を延ばさない理由はないですよね。
トレドの町はスペインにはこんな魅力もあったんだといい意味で驚かせてくれると思いますよ。
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