スペイン第3の都市バレンシアは観光でも人気の場所です。
大都市でありながら昔の面影を残す味わい深い街にはいくつも見どころがあり、3月にはスペイン3大祭りの一つの火祭りも開催されます。
さらにパエリア発祥の地でお米料理がおいしいとなると、ぜひ行ってみたくなりますよね。
バレンシアは国際線が発着する空港もあり見どころが多い都市で、何日も滞在するなら街の隅々までゆっくり見てまわれます。
でもスペインでできるだけ色々な街を見てみたいと思っていて滞在日数をそんなに取れない場合は、効率的にここはという所だけ見てまわりたいですよね。
そこでここではスペイン周遊旅行でバレンシアにも立ち寄りたいと考えている方へ、バレンシア観光で絶対外せない見どころを紹介したいと思います。
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バレンシアの観光で外せない場所は?
まずはバレンシア観光で絶対に訪れたい観光スポットをいくつか紹介します。
見どころのある地域はそんなに広くないので、地図を見ながらのんびり徒歩で散策ができますよ。
バレンシア中央市場(Mercado Central)
バレンシア中央市場はバレンシアやスペイン全土から集まった食材がずらりと並ぶバレンシア最大の市場で美しい外観も中の広さも圧巻です。
生ハムや新鮮なフルーツは量り売りで買えるので、見てまわりながら小腹を満たすのもいいですよ。
バレンシア名物の甘いミルクのようなオルチャ―タもここで売られています。
周辺にはお土産物屋さんも多く、のんびり散策するのにもってこいです。
芸術・科学都市(Ciutat de les Arts de les Ciencies)
芸術・科学都市は地元の建築家サンティアゴ・カラトラバが近未来の科学都市をイメージして作った広大な観光施設です。
施設内はドラえもんに出てくるような未来都市さながらの建物が並び、散歩しているだけでも楽しいです。
プラネタリウムや水族館それに科学博物館がある他、公園の池ではボート遊びも楽しめますよ。
各施設をじっくり見てまわると半日から丸一日は十分に楽しめます。
聖ニコラスと聖ペドロ・マルティル教会(Iglesia de San Nicolas de Bari y San Pedro Martir)
聖ニコラスと聖ペドロ・マルティル教会は外観だけ見ると一見地味な普通の教会なのですが、中にものすごく美しい天井画があります。
長いこと修復中だった穴場的スポットですが、今は圧巻の内装を思う存分楽しむことができますよ。
バレンシアの名物は?
次にバレンシアに行ったらぜひ食べておきたい食べ物の名物を紹介していきます。
お米
バレンシア県には水田が広がる稲作地域があり、スペインで一番お米が作られています。
そのためパエリアをはじめとした米料理がバレンシアの名物になっています。
バレンシアの伝統パエリアはうさぎの肉やインゲンなどとお米を炊き込んだシンプルなものです。
今はうさぎの代わりに鶏肉を使うお店も多く、海鮮など色々なパエリアが揃うアロセリア(お米専門店)を掲げるレストランも沢山あります。
バレンシアへ行ったら本場のパエリアを絶対食べたいところだよね!
下記の記事でスペインでよく食べられる人気パエリアについて詳しく解説しています。よかったら参考にしてください。
>スペインのパエリアでおすすめなのはどれ?旅行前に要チェック!
オレンジ
バレンシアでお米と並んで有名な農作物といえばオレンジです。
バレンシアオレンジというと世界的なオレンジブランドですよね。
オレンジはそのまま食べてもおいしいですが、生絞りのオレンジジュースもかなり美味です。
朝食の時やカフェで休憩する時にぜひスモ・ デ・ ナランハ ・フレスカ(フレッシュオレンジジュース)を飲んでみてくださいね!
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バレンシアの火祭りとは?
バレンシアはスペイン三大祭りの一つにあげられる火祭り(ラス・ファジャス)が開催されることでも知られています。
これは聖母マリアの旦那さんでイエス・キリストの育ての親であるサン・ホセを祭る日(3月19日)を祝うお祭りです。
余談ですがスペインにはサン・ホセからとったホセという名前の男性がものすごくたくさんいたりします。
お祭りの期間の3月15日から19日は町中にファジャと呼ばれる10メートル前後の高さのある巨大な張り子人形が現れます。
さらには闘牛や爆竹ショーなども開催され、民族衣装を身にまとった地元の女性で町が一層華やぎます。
このお祭りが火祭りと呼ばれている所以は、3月19日の夜に始まるカバルガータ・デル・フエゴと呼ばれる炎の行進とクレマと呼ばれる人形焼きです。
19:00に炎の行進が始まると街のテンションはさらに上がり、深夜近くになるとクライマックスとして街に飾られたファジャに一斉に火がつけられてクレマが始まります。
深夜に巨大な人形が燃え盛るさまは暴力的でもあり神秘的でもある独特の雰囲気に満ちています。
なんでわざわざ作った人形に火をつけて燃やすんだと思う人もいるかもしれませんが、これは大工さんたちの習慣から来たものです。
昔大工さんたちは同じ大工だったサン・ホセさんにちなんで、このサン・ホセの日に入らなくなった材木を集めて燃やしていたそうなんですよ。
丁度お祭りの期間にバレンシアに行くという方は、2016年にユネスコの無形文化遺産にも登録されたこの大規模な火祭りをぜひ楽しんでくださいね。
バレンシアの基本情報
バレンシアへの行き方
マドリードから行く場合
マドリードからバレンシアはスペイン版新幹線のAVEが運航されていて、これを利用すると片道2時間弱で行き来することができます。
また南ターミナルからAuto Res社のバスも出ていて、所要時間は4時間強です。
下記の記事でマドリードの観光スポット等マドリード観光に便利な情報を詳しく紹介しています。よかったら参考にしてみてください。
>スペインのマドリード観光ポイント!現地人が教えます
バルセロナから行く場合
バルセロナとバレンシア間は特急列車が運行されていて、3時間から5時間くらいで行き来できます。
また北ターミナルからAlsa社がバスを運行していて、所要時間は約4時間ですよ。
下記の記事でバルセロナの観光スポット等バルセロナ観光に便利な情報を詳しく紹介しています。よかったら参考にしてみてください。
>スペインのバルセロナ観光ポイント!現地人が教えます
気候
バレンシアは地中海に面した地域で、バルセロナと同じような年間を通して比較的温暖な過ごしやすい気候です。
夏はすがすがしい陽気が続き、毎年マドリードからものすごい数のバカンス客が訪れビーチを埋め尽くします。
冬も日本と比べると若干暖かく天気がいいと日中はコートのいらない日もあるものの、冷え込む日も少なくないのでコートやマフラーといった防寒グッズは必須ですよ。
1年を通してあまり雨は降りませんが、春先や秋口は雨が続くこともあるので折りたたみ傘があると安心ですよ!
治安
マドリードやバルセロナに比べると少ないものの、観光客を狙うスリや置き引きが結構発生しています。
手荷物には常に気を配り、レストランの椅子や公園のベンチにバッグを置きっぱなしにするのはやめましょう。
特に火祭りの期間は混雑するので人込みではバッグは抱えて歩くくらいの気持ちで丁度いいと思います。
スリや置き引きにさえ注意していれば他の面での治安は良好なので、基本的な自衛さえ心がけていれば女性一人で観光するのも問題ありませんよ!
まとめ
- バレンシアの見どころは中央市場や芸術・科学都市など
- パエリアなどのお米料理やオレンジが名物
- 3月15日から19日まで火祭りが開催される
- スペイン各地から電車やバスで簡単にアクセスできる
- 気候はバルセロナと同じ地中海気候
- 治安は比較的良好だがスリと置き引きには注意
バレンシアは中世の雰囲気を残す細い路地の歴史地区があったり、まるで近未来のような芸術・科学都市があったりと場所によって全く違う一面を見せてくれます。
火祭りがあるのに加えて8月には近郊の町でトマト祭りも開催されるので、お祭りどころというイメージがある人もいるのではないでしょうか。
さらにはサッカーのチームも伝統的になかなか強豪です。
これも余談になるのですが高級バッグブランドのバレンシアガとバレンシアは何の関係もないですよ。
バレンシア地方はあまり知られていませんがバルセロナのように独自の言語が残っていたりと、文化的にも興味深い地です。
実際、街にはマドリードともバルセロナともアンダルシアとも違う独特の雰囲気があります。
お米がおいしいという日本人に嬉しい特徴もあるので、ぜひスペインに来られる際は訪れてみてくださいね!
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