スペインにはシエスタというお昼寝の習慣が今も残っています。
スペインの昼食の時間にあたる14時から17時までがシエスタの時間帯で、その時間はたくさんのお店が閉まってしまいます。
スペインに旅行を計画している人で、このシエスタの時間帯に観光やショッピングはどうすればいいのか不安になる人は結構いるのではないかと思います。
昼食後にさあショッピングしようとお店が並ぶメインストリートに繰り出したら、ほとんど全部の店のシャッターが下りていたなんてことになったら困りますよね。
特に観光の予定がぎっしりつまっていて、お土産を買うのはこの時間にまとめてしようと思っていた時は、シエスタのせいで旅行の予定が狂ってしまいます。
そこでここではシエスタのことを深く知るために
- スペインのシエスタの時間帯に閉まってしまうのはどんなところか
- その時間帯はどう過ごすのがいいのか
- シエスタの時間帯で気をつけた方がいいこと
これらを紹介していきたいと思います。
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スペイン人の昼休憩(シエスタ)
シエスタの一般的な時間帯は?
シエスタの一般的な時間帯は14時から17時です。
日本人からすると昼寝をするには遅いんじゃないかと思うかもしれませんよね。
でもスペインの昼食の時間は14時なので、昼食後に昼寝をするとこれくらいの時間になってしまいます。
ちなみにスペイン人がみんながみんなこの時間帯ずっと寝ているのかというと、そんんなことはありません。
会社勤めをしているともちろんこの時間は働いていますし、たとえ主婦やお年寄りでもなかなか昼間2、3時間も寝られるものではないですよね。
シエスタをする人が多いアンダルシア地方でも、休日に食後30分くらいうつらうつらするくらいが普通です。
昼休憩をする所ってどんなとこ?
スペインでシエスタ休憩をとる習慣が今も残っているのはお店です。
路面のお店の多くが14時から17時(アンダルシアの真夏は18時)まで閉まってしまいます。
バルやレストランはその時間もずっと開いているので心配はいりません。
病院も救急は24時間いつでも開いているので大丈夫ですよ。
ホテルのレセプションも今では一日中開いていることがほとんどです。
観光案内所は地方都市などではその時間に閉まってしまうこともあるので、聞きたいことがある時は午前中に行っておく方が確実ですよ。
会社や学校ではどうなってるの?
そんなにシエスタが一般的なら会社とか学校はどうなってるのと思う人もいるのではないかと思います。
昔は会社や市役所などでも12時から16時までシエスタ休憩があったらしいですが、今ではほとんどの会社は昼休みを1時間に設定してシエスタはなくなっています。
会社は日本と同じように、9時から18時が基本的な勤務時間です。
市役所などの公務員はシエスタ休憩こそないものの、手続するための窓口などは14時で閉まることが多いです。
もう公務員ではないですが郵便局も地方都市だと午前中しか開いていないので、荷物や絵葉書を送りたい場合などは注意してくださいね。
ちなみに学校ですが小学校中学校は14時までで授業が終わります。
日本のような給食は希望者だけで、多くの子が学校が終わってから自宅や祖父母の家でゆっくり昼食を食べます。
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シエスタの時間帯の過ごし方
スペインを旅行する時はシエスタの時間帯を考えながら観光スポットを中心に旅行の日程を組むのが良さそうだね!
まれに地方都市では教会などの観光スポットでもシエスタの時間帯は閉めるところもあるので、事前にガイドブックなどでチェックしておいてくださいね。
シエスタの時間帯は美術館などの観光スポットを見学したり移動に使ったりするのが一番確実でおすすめです。
でも旅行の日程上どうしてもその時間をショッピングにあてたいということも出てきますよね。
マドリードやバルセロナといった大都市の中心部ではシエスタの時間帯も開いているお店が多いです。
アンダルシアでは夏の観光シーズンは開けるというお店もあるものの、オフシーズンだと大多数が閉まってしまいます。
ならショッピングは諦めるしかないのかと思うかもしれませんが、そんなことはありません。
というのもエル・コルテ・イングレスというデパートやショッピングセンターはシエスタの時間でもずっと開いているんです。
シエスタの時間帯にショッピングをしたい時はデパートやショッピングセンターの位置をあらかじめ観光案内所できいておいて、そこにいくといいですよ。
旅行日程に余裕があってのんびりしたい時はバルやカフェでくつろいだり、スペインの文化に従ってホテルに帰って昼寝しても大丈夫です。
特に夏場は21時台でもまだ明るいので、シエスタの時間の後にたっぷり街の散策を楽しむことができますよ。
シエスタの時は治安に注意
シエスタの時間帯はお店も締まるので、街を歩く人の数がぐんと少なくなります。
そんな中街をうろうろしているのはほとんどの場合観光客なので、スリに狙われたりすることもあります。
また人気のない道を一人でうろうろするのはあまり良くないですよね。
さらに夏場だとシエスタの時間帯は日差しが強くて、街の散策には向きません。
シエスタの時間帯は上でも触れましたが、あまり街中をうろうろせずに観光施設やショッピングセンターに入ってしまう方が安全です。
シエスタが廃止されるって聞いたけど現状はどうなの?
スペインのほとんどの会社ではもうすでにシエスタが廃止されています。
ただお店がシエスタ休憩をとらなくなることは、まだまだなさそうです。
地元の人たちはシエスタの時間帯にお店が開いていないことが当たり前で特に不便に感じていないです。
長く続く習慣を変えてまでお店を開けようという気にはなかなかならなさそうなのが現状です。
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なぜシエスタをする風習ができたのか?
シエスタをする習慣はスペインの気候にも関係しています。
スペインの夏の日差しは強烈で、昼の14時から17時頃までは暑くて外をうろうろするのには不向きです。
エアコンがなかった昔はそんな中仕事をするにも効率が上がらないので、日中の一番暑い時間帯は休んでちょっと涼しくなる夕方から働こうというシステムでした。
スペインでは夕食を食べるのが21時ごろと遅いので、こんなシステムをとれたんでしょう。
シエスタをするスペイン人は怠け者だと思うかもしれませんが、実際は暑い夏を乗り切る生活の知恵だったりします。
暑くて人が出歩かない時間帯はお店を閉めてしまおうというのは、結構理にかなっていますよね。
まとめ
- スペインでは14時から17時はシエスタの時間でお店が閉まる
- 地方の観光案内所や観光スポットでも閉まるところがあるので注意
- シエスタの時間は移動にあてたり美術館などをゆっくり見学するのがおすすめ
- デパートやショッピングセンターはシエスタの時間でも開いている
- シエスタの時間は人気が少なくなるので安全の意味でもあまりうろうろしない
- 一般の会社などではほとんどシエスタは廃止されている
- シエスタは暑い夏の一番暑い時間帯を乗り切るための知恵
海外旅行には文化の違いに驚くことがたくさんあって普通です。
でも365日24時間街がフル稼働している日本から来るとシエスタの時間にお店がしまったりするのはとても不便に感じるかもしれません。
でもこの習慣を事前に知ってさえいれば、それに合わせて予定が組めるので現地で慌てる心配もないですよ。
シエスタもスペインの立派な文化なので、日本と違うまったりとした雰囲気を楽しんでしまうのがおすすめです。
ちなみにお店についてはシエスタの時間帯だけでなく日曜日も閉まるので注意してくださいね。
日曜日はデパートもショッピングセンターも大型スーパーも全部閉まるので、本当にショッピングはできませんよ。
観光するにはなんて不便なと思うかもしれませんが、少し見方を変えるとサービス業につく人たちの生活にゆとりができて働きやすいシステムでもあります。
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