スペインで食事をする場合、レストランはもちろんバルに入るという選択肢があります。
スペイン式のバルは最近日本でもブームになっているので知っている人も多いと思いますが、いわばスペイン版の居酒屋です。
レストランより気軽にお酒と食事が楽しめて、食事のメニューもかなり充実しているので金曜や土曜の夜はスペインの人たちもバルに繰り出して大変な賑わいをみせます。
スペイン観光の合間にバルでささっと食事を済ませたいという人もいると思いますが、初めて本場のバルに入るはちょっと不安があるかもしれません。
バルってよく分からなくて不安なんだよね。
こんな悩みがフツフツと・・・。
スペインに行ったら、一度は本場のバルの食事や雰囲気を味わってみないと損です。
そこでここではバルを利用する時に知っておきたい流れやマナー等を詳しく解説していきたいと思います。
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バルの利用方法
気軽に食事を楽しめて、スペインならではの雰囲気をたっぷりと味わうことができるバルはある意味スペインの観光地でもあると思います。
そんなバルを利用する方法を入店から流れを追って解説していきます。
①入り方
バルに入る時は、外にいるウェイターさんに“オラ”(こんにちは)と軽く声をかけましょう。
バルによって席まで案内してくれるところと自由に座ってもいいところがありますが、ウェイターさんに声をかけるとどうしていいかがわかります。
ウェイターさんが席に案内してくれる時はそれに従って、“オラ”と返してくれるだけの時は好きな場所に座りましょう。
②メニューの見方
バルでは大体テーブルにメニューが備え付けてあるので、それを見るようにしましょう。
観光地ではメニューにスペイン語と英語が表記してある場合もあります。
冷製のメニュー、魚や魚介類のメニュー、お肉のメニューとカテゴリー分けされていることがほとんどなので、まずはさらっとメニュー全体に目を通すといいですよ。
ちなみにバルでは昼食の時間帯に“Menu del dia”(メニュー・デル・ディア)という日替わりランチを出すところが多いです。
前菜、メイン、飲み物、デザートがお得な値段で食べられるのでおすすめです。
前菜とメインは何種類かの中から選ぶことができて、だいたいお店の外や中の黒板に記載されているので参考にしてください。
③注文の仕方
席に座るとすぐにウェイターさんが来るので、先に飲み物を注文してください。
そして飲み物が来るまでに何を食べるか決めて、飲み物が来た時に料理を注文します。
飲み物が来た時に注文が決まっていない時はもちろん待ってもらえるので、決まってからウェイターさんに合図を送ってテーブルまで来てもらいます。
メニューの量はたいていの場合、
- tapas(タパス)
- 1/2racion(メディオラシオン)
- racion(ラシオン)
から選ぶことができます。
タパスは小皿料理で、ラシオンは1人前の量、メディオラシオンはその中間の量です。
何種類かいろんな料理を楽しみたい時はタパスがおすすめで、1つのメニューをがっつりと食べたい時にはラシオンを頼むといいですよ。
例えば大人2人でバルに入った場合、タパスだとまず4品くらいラシオンだと2品くらい注文し、様子を見ながら追加していく形で丁度いいですよ。
ちなみに料理の名前をスペイン語で見るのが不安だという方も多いと思います。
そんな時はあらかじめ食べたい料理を調べて名前を書きだしておいたり、ガイドブックにのっている食べたい料理の写真を見せたりすると簡単に注文できますよ。
またバルではたいてい冷製のタパスをカウンターにあるショーケースの中に置いてあるので、そこから選んで注文するのもいいですよ。
④支払いのタイミング
支払いはレジじゃなくて、テーブルで会計するんだよね!
そうそう!支払いの仕方が一番日本のレストランと違うところで、食事をしたテーブルで会計をします。
支払いは食事を終えて店を出たいと思った時に、ウェイターさんに“La cuenta, por favor”(ラ クエンタ ポルファボール:会計をお願いします)と声をかけます。
テーブルまで金額の書いたレシートをトレーにのせて持ってきてくれるので、トレーの上にお金かクレジットカードを置いてください。
現金で払った場合はウェイターさんがトレーを回収して、お釣りを持ってきてくれます。
カードを置いた場合はカード決算用の機会を持ってきて、その場で処理してくれますよ。
海外で食事をすると、ぼったくられるイメージを持っている方もいるかもしれませんが、基本的にメニューにはしっかりと値段が記載されていますし、レシートに料理ごとの値段が記載されているので心配しなくて大丈夫です。
⑤チップについて
バルでは基本的にチップを払う必要はありません。
気持ちいいサービスを受けたり料理に大満足したので気持ちとしてチップを残したいという場合は、お釣りの端数を少しテーブルの上に置いていく程度で大丈夫です。
スペインでチップを渡すタイミングや、どういう時に渡すのかといったチップに関する情報を以下の記事にまとめております。
チップのマナーについて不安な方はチェックしてみてくださいね。
⇒スペインでチップの正しい渡し方!旅行に行く前の心構え
⑥主な営業時間帯は?
バルの営業時間は各バルによって本当に様々です。
カフェも兼業している場合は朝食から開いているところもありますし、夜は深夜を過ぎるまで営業しているところもあります。
昼食から開くバルの場合は12時頃からシャッターが上がりだしますが、スペインでは昼食は14時頃から食べ始めます。
14時以前はMenu del diaが始まっていなかったり冷製のタパスしかなかったりすることもあるので注意してくださいね。
バル利用時に知っておくと便利な言葉
バルでの注文はメニューを指さすだけでもできますが、簡単な言葉でも知っていると便利です。
以下にバルでよく使う単語や表現を紹介したいと思います。
Hola!(オラ)-こんにちは。(朝から晩まで一日中使える)
Tortilla, por favor.(トルティージャ ポルファボール)― スパニッシュオムレツをお願いします。
注:単語+por favorで簡単に~くださいという表現になります。
Un racion de Jamon Iberico, por favor.(ウン ラシオン デ ハモン イベリコ ポルファボール)-イベリコ豚の生ハムをラシオンでお願いします。
Agua(アグア)-水
Coca cola(コカ コーラ)-コーラ
Cerveza(セルベサ)-ビール
Tinto(ティント)-赤ワイン
Vino blanco(ビノ ブランコ)-白ワイン
Un momento, por favor.(ウン モーメント ポルファボール)-ちょっと待ってください。
La cuenta, por favor.( ラ クエンタ ポルファヴォール)-お会計をお願いします。
Gracias.(グラシアス)-ありがとう。
バルで食べたいスペイン料理は?
バルには手軽に食べられておつまみにもぴったりなメニューがたくさんありますよ!
その中でも代表的なものをいくつか紹介したいと思います。
tortilla de patata(トルティージャ デ パタタ)-スパニッシュオムレツ
じゃがいものオープンオムレツですが、日本でも有名なスペイン料理の一つでしょう。
トルティージャがないバルはないというほど定番のメニューです。
croqueta(クロケッタ)
一口サイズのクリームコロッケで、こちらもバルで人気のメニューです。
ホワイトソースの中の具材がハム、白身魚等色々あるので食べ比べるのも楽しいですよ。
anchoas en vinagre(アンチョアス エン ビナグレ)
アンチョビをワインビネガーに漬け込んだもので、ワインのお供にぴったりですよ。
pipirrana(ピピラナ)
トマトとピーマンと玉ねぎを細かく刻んでビネガーとオリーブオイルで和えたマリネのようなサラダです。
中にシーフード(marisco)が入っているものもあって、冷静タパスの定番です。
albondigas(アルボンディガス)
スペイン版ミートボールで、トマトソースやアーモンドで作ったソースがかかっています。お腹にしっかりたまるので、しっかり食事したい時におすすめです。
そもそもバルってどんな意味がある?
バルをアルファベットで書くとBarで、英語のバーと同じです。
これを見てもわかるように、バルはお酒を楽しむ日本でいう居酒屋のようなところなんです。
イギリスなどと違ってスペイン人はお酒を飲むときは食事もするので、バルではさっと出てくるおつまみのような料理を楽しむことができます。
レストランと決定的に違うのは、飲み物だけをたのむこともできるところです。
レストランよりカジュアルで気軽な雰囲気と値段なので、スペイン人でも好んでバルに行きおしゃべりと食事を楽しんでいます。
まとめ
バルの利用方法について色々とみてきましたが、バルは気楽に入れる場所なので大まかな流れさえ覚えていれば、あとは何とかなっていくので心配することはありません。
バルをうまく利用すれば、お手軽にさっと食事ができる上に、スペインの文化を体験することもできるので一石二鳥です。
楽しむことが大好きなスペインの人たちは、バルでおしゃべりに花を咲かせながらタパスを食べるのが大好きなんですよ。
金曜の夜や土曜日のバルの活気と賑わいは、スペインに行くならぜひ体験してみてもらいたいです。
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