日本で一番有名なスペインのお祭りと言うと牛追い祭りではないでしょうか。

正式名称はサン・フェルミン祭りで、パンプローナという小さな町で7月6日から8日間開催されるこのお祭りには世界中から人が集まってきます。

全身白の服に赤いスカーフをまいた男性たちが牛を追って(追いかけられて)町を駆け抜ける姿は初めて見るとちょっと衝撃的ですよね。

牛と一緒に走って牛に襲われたりしないのか心配になりますが、実際毎年けが人が何人も出て時には後遺症が残るような大けがをしたり死亡する人もいます。

それにもかかわらずこのお祭りにかけるパンプローナの人の情熱はより熱くなることはあっても冷めることは絶対にありません。

でもなんでわざわざこんな危険なお祭りをするのか不思議に思いませんか?

笑

ここではテレビで牛追い祭りを見てなんでこんなお祭りが始まったのか気になったという人のために

  • 牛追い祭りの起源
  • 牛追い祭りを見に行く方法
  • 見に行く時の注意点

これらを紹介したいと思います。



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牛追い祭りの起源は?

ushioimatsuri

牛追い祭り(サン・フェルミン祭り)の起源はパンプローナで中世に行われていた2つの催し物までさかのぼります。

1つは12世紀ごろから盛んになり当時毎年10月10日に開催されていた、パンプローナの守護聖人・聖フェルミンのためのお祭りです。

そしてもう一つは14世紀ごろから始まった7月の初めの商業見本市と闘牛です。

12世紀頃にそれまであまり知られていなかったパンプローナ出身の聖人・聖フェルミんがパンプローナ市民に広く知られるようになりその人気が高まりました。

10月10日に開催することになっていた聖フェルミンのためのお祭りですが、時代を経て行くにつれもっと天候のいい時期に開催すべきという意見が強くなっていきます。

そしてとうとう1590年に10月のお祭りは7月の商業見本市や闘牛と合わせて開催されることになり、お祭りの規模も大きくなりました。

ポイント

これが今でいう牛追い祭りの起源なのですが、当時はまだ牛追いであるエンシエロは行われていませんでした。

今や牛追い祭りの象徴となったエンシエロが始まったのは、17世紀になってからだと言われています。

というのも実はあの牛追いには面白半分で牛と走ってみたというのではなく、もっと実用的な目的のための理由があるんですよ。

その昔闘牛用の牛が運ばれてくると町の外の小屋に入れられていたのですが、そこから待ちの細い道を通って闘牛場まで牛を連れていく輸送手段がありませんでした。

そこで町の勇敢な若者たちが牛の前を走って闘牛場まで誘導したのがその始まりだと言われています。

またあの白い服に赤いスカーフという服装になったのは1940年頃で、当初は新聞紙で牛の気を引きながら走っていたようです。

ポイント

ちなみにサン・フェルミン祭りにはこのエンシエロだけでなく聖フェルミンの行進や巨大人形のパレード等他にも様々な催し物があるんだ。



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牛追い祭りを見に行くには?

個人で

サン・フェルミン祭りは毎年7月6日の正午から7月14日の深夜まで開催されます。

牛追いは7月7日から7月14日の1週間毎朝8時に行われ、コース上に並ぶ柵の外から至近距離でエンシエロを見ることからできます。

ただ期間中は小さな町に世界中から100万人もの人が集まってきているので、見学の場所取りが熾烈です。

ポイント

早朝からお目当ての所に行って場所を確保しておかないとなかなか見られないので、その日は早起きしてくださいね!

また開催中はパンプローナのホテルは超満室になるので、牛追い祭りでエンシエロを見ると決めたらかなり前からホテルを抑えるようにしてくださいね。

ツアー

牛追い祭りの開催中パンプローナはとんでもなく大混雑し、混雑する場所と興奮する人たちが揃えばそれなりにトラブルもあります。

個人での海外旅行に慣れているという人も、特に女性だけで行くといった場合はツアーを利用することも検討してみてください。

みゅうがスペインの現地発オプショナルツアーを敢行しています。

みゅう パンプローナ発【部屋数限定】7月8日 牛追い祭り1泊2日宿泊パッケージ ~ 旧市街ホテル宿泊&バルコニーから牛追いを見物 ~
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ポイント

エンシエロのコース上にあるバルコニーから見学できると牛追いの様子がとてもよく見えるのはもちろん、場所取りで朝早くから並ぶ必要もありません!

見ている時にスリなどに会う心配もぐんと少なくなるので、ツアーを利用して牛追い祭りを見学するのはおすすめですよ。



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牛追い祭りを見に行時の注意点

ヘミングウェイがその小説で爆発するようにお祭りが始まると記したように、牛追い祭りの盛り上がり方は毎年凄まじいものがあります。

ただ小さな町に世界中から人が集まって大騒ぎになるので、予期せぬ出来事が起こることもあります。

ここでは牛追い祭りを見に行く時の注意点を紹介したいと思います。

治安

牛追い祭りの期間中残念ながらパンプローナの治安は悪化します。

スペインは比較的重大犯罪は少ない国ですが、観光客が集る場所には必ずスリや泥棒が集まってきます。

開催中はスリや置き引きが多発するので財布や貴重品それにパスポートの入ったバッグを持ち歩くときは十分すぎるくらい注意するようにしてください。

また牛追い祭りでは近年性犯罪や痴漢などの被害が後を絶ちません。

先程、女性だけで行く場合はツアーも検討をと書いたのはこのためです。

2016年に起こった集団暴行事件をきっかけに現地でも相当問題になり、意識改革を推進する動きが大きくなってきているのは確かです。

ただお祭りで興奮状態に陥っている群衆の中にいて、絶対に安全になったとも言い切れません。

ポイント

牛追い祭りの見学を楽しい思い出にするためにも、身の安全には最大限に注意をしてくださいね!

事故

エンシエロのルールはシンプルで18歳以上の男性なら参加期間中あの白い服と赤いスカーフを買って7時半までにスタート地点に行くと誰でもエンシエロに参加できます。

見に行くだけのつもりが参加したくなったということも起こるかもしれません。

その時に注意したいのはやはり怪我です。

毎年1000人以上がエンシエロに参加してその中から数百人の怪我人が出ています。

大体は走っていて転んだときにねん挫したというような軽症なのですが、毎年牛に襲われて重傷を負う人ももちろんいます。

牛追い祭りの期間中はエンシエロが毎朝テレビで生中継されるのですが、牛がみんなゴールの闘牛場に入った後、道で倒れている参加者が何人も映し出されます。

さらに1910年から現在まで16人が死亡していて、2000年代になってからも2人が亡くなっています。

エンシエロに参加するということはこういった事故にあう危険と隣り合わせだということもしっかり覚えておいてくださいね。

余談になりますが実はエンシエロはパンプローナだけでなくスペイン各地で行われています。

ポイント

でも最近動物保護や重傷を負う危険を軽減のために牛の代わりに大きな玉を使ってする町も出てきているんですよ!

まとめ

  • 牛追い祭りの起源は聖フェルミンのためのお祭りと商業見本市と一の期間中に開催されていた闘牛
  • 1590年代に上の2つが統合されてサン・フェルミン祭りになった
  • エンシエロが始まったのは17世紀
  • あの服装になったのは1940年頃
  • 個人で見に行くほかスペインの現地オプショナルツアーもある
  • お祭りの期間中はパンプローナの治安が悪くなるので注意

牛追い祭りはクレイジーなものが多いスペインのお祭りの象徴的な存在です。

日本人からもテレビ番組で宮川大輔さんをはじめとしたお笑い芸人の方が参加したりしていていて、結構馴染み深かたりしますよね。

牛追い祭りと検索すれば沢山の画像やyoutubeの動画が出てきます。

エンシエロを見るたびになんでわざわざ牛に追いかけられたいんだと思う一方、勇気を証明するため真剣に牛と走る人たちの姿にはやっぱりちょっと心動かされます。

笑

結構長い歴史のあるお祭りでエンシエロ以外にも見どころが沢山ですが、見学に行く時には十分注意してくださいね。



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