グローバル化の波で日本にもたくさんの外国人が来るようになったことで、外国人の恋人ができたり国際結婚したりすることも昔に比べると多くなりました。
とはいっても国際カップルをそんなに街で見かけることがないので、一体どれくらいの割合の人が国際結婚しているのか見当がつきませんよね。
さらに国際結婚では日本人同士の結婚より高いと言われる離婚率についても、結婚について真剣に考えている人には気になるところだと思います。
ここでは将来国際結婚することを見据えて、日本での国際結婚の最近の情勢を知っておきたいという人のために、
- 国際結婚の割合はどれくらいか
- 相手の国は男女別でどこが多いのか
- 国際結婚の離婚率は高いのか
などについて説明していきたいと思います。
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日本における国際結婚の割合は?
ここからは厚生労働省の統計を参考にしながら、国際結婚やさらには国際離婚の割合などについてみていきたいと思います。
統計の詳細は下記のサイトからダウンロードできますよ。
厚生労働省 平成28年度 人口動態統計特殊報告「婚姻に関する統計」の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/tokusyu/konin16/index.html
厚生労働省 平成27年(2015)人口動態統計(確定数)の概況
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/kakutei15/index.html
まずは日本における国際結婚のカップルの割合や男女比について紹介します。
国際結婚カップルの割合
2015年度の厚生労働省の統計を見てみると、この年に結婚したカップルは635,156組でそのうち国際結婚は20,976組でした。
この数字からすると国際結婚の割合は全体の3.3%でまだまだ少数派です。
それどころか2000年代初めまで増えていた国際結婚は最近減ってきていて、実は1990年代と同じような割合に留まっています。
外国人との出会いが増えて国際結婚は増えていると思っていたら、実はそんなことはないんだね!
男女比はどれくらい?
次に国際結婚は男性と女性どちらに多いのか、男女比を見ていきたいと思います。
20,976組の国際結婚のうち日本人夫と外国人妻のカップルが14,809組で、日本人妻と外国人夫のカップルが6,167組です。
日本人男性で国際結婚した人の数は日本人女性で結婚した人の数の2倍以上になります。
国際結婚というとなんとなく女性が多いイメージだったのですが、実はその逆で男性の方が国際結婚する確率が高いんですね。
女性の場合は国際結婚すると苗字が外国の姓になるので目立つのかもしれないね!
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お相手はどこの国が多いの?
日本人が国際結婚する相手の国はどんなところが多いのでしょうか。
相手国の特徴が男性と女性で結構異なるので、こちらも厚生労働省の2015年の統計から男女別にみていきたいと思います。
男性の場合
日本人男性の国際結婚の相手で多い国のランキングは次の通りです。
1位 中国 38.7%
2位 フィリピン 20.7%
3位 韓国 15.3%
4位 タイ 6.3%
5位 ブラジル 1.9%
注目の点は1位から3位までの国で全体の80%以上を占めているところです。
この結果は10年前から変わっていないので、日本人男性は安定して近くの国の女性に人気のようですね。
女性の場合
日本人女性の国際結婚の相手で多い国のランキングは次の通りです。
1位 韓国 25.4%
2位 アメリカ合衆国 18.3%
3位 中国 12.1%
4位 ブラジル 5.6%
5位 イギリス 3.8%
日本人女性も韓国や中国といったお隣の国の男性と結婚することが多いようですが、同時にアメリカやイギリスといった遠くの国もランクインしています。
またその他の国の割合が1位の韓国より多く、お相手の男性の国はバリエーションが広いようです。
国際結婚の離婚率は?
国際結婚の離婚率
国際結婚は離婚率が高いと聞いたことがある人も多いのではないでしょうか?
2015年の厚生労働省の調査によるとこの年に離婚したカップルの数は226,215組で、その内国際カップルは13,675組でした。
よく2015年に結婚結婚した国際結婚カップルの数20,976組と離婚したカップルの数13,675を見て国際結婚の離婚率は60%以上と言われたりします。
でも2015年に離婚したカップルは過去に国際結婚したカップルの総数からの数字なので、その年の結婚件数と単純に比較できるものではありません。
なので国際結婚は半分以上が離婚するというのはちょっと言いすぎなところもあるのかなと思います。
ただ全体の離婚件数の中の国際結婚カップルの割合は約6%になるので、結婚件数の割合の3.3%と比べると倍近い数字になります。
この数字を見ると確かに国際結婚の離婚率はやはり高いと言えますね。
男女別の離婚率
2015年に離婚した国際カップルのうち、日本人が夫の場合が10,440組で日本人が妻の場合が3,235組でした。
国際結婚の件数は日本人男性が日本人女性の2倍ほど多いですが、離婚の件数はさらに多い3倍近い数字になっています。
国際離婚率は日本人女性より日本人男性の方が高いと言えそうですね。
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離婚率が高いのはなぜ?
国際結婚の場合、日本人同士のカップルより離婚が多い理由として考えられるのは、文化や言葉の違い、ホームシック等が考えられます。
日本人同士のカップルの離婚理由のトップが性格の不一致なことを見てもわかるように、もとは他人同士の男女が一緒に生活していくと色々な衝突も生じます。
国際結婚の場合は生まれ育った国も文化も全く違う者同士の結婚なので、一緒に暮らすと価値観の違いのオンパレードになります。
外国人の配偶者とお互いの違いを認め尊重しながら自分たちの生活スタイルを少しずつ築いていくのは楽しい作業だと思います。
ただその中でどうしても譲れない、理解できないことが出てきてしまうと、一緒に生活していくのは難しくなっていくこともあります。
夫婦の間ではうまくいっていても、義理家族との付き合いに疲れ切って最終的に離婚に至るケースもあるでしょう。
また夫婦のどちらかが家族や友達と離れた外国で暮らすことになり、ホームシックになってしまうこともあります。
欧米だと街を歩いているだけで顔をじろじろ見られたりすることもあるので、慣れるまでは結構ストレスに感じたりもします。
日本にいた時からほとんど実家に顔を出さなかったというさばさばした性格の人でも、会いたい時に簡単に合えない距離にいるとなると気持ちも少し変わってきます。
さらに母国語ではなく慣れない現地の言葉で生活していくのは結構大変です。
海外在住の日本人や日本で暮らす外国人配偶者が寂しさに耐えられず母国に帰ってしまってそのまま離婚になることも考えられます。
国際結婚は日本人同士の結婚よりもスタート地点からすでに乗り越えるべき問題が多いので、離婚が多いのもある意味では納得してしまいます。
以前に書いた下記の記事でスペイン人での結婚式がどんな感じなのかを詳しく紹介しています。ここでも文化の違いが分かるかと思います。良かったら参考にしてみて下さい。
>スペインの結婚式の特徴は?日本と結構違います
まとめ
- 国際結婚の割合は全体の3.3%
- 2000年初頭から減少傾向にある
- 日本人男性で国際結婚する人の方が日本人女性より2倍も多い
- 国際結婚の相手国は男女でかなり違う
- 国際結婚の離婚率は日本人同士の場合より高い
- 離婚の理由は文化の違いやホームシックなど
街の中で外国人を見かけることが年々多くなっているので国際結婚は増えているのかと思っていたら、なんとここ数年は減少傾向にあるという結果でした。
とはいうもののテレビなどの影響もあるのか昔に比べるとぐんと身近になったようなイメージがあるのではと思います。
国際結婚をしてさらに海外で暮らすとなるとやっぱり苦労することも多く、国際結婚の離婚率が日本人同士の離婚率より高いのも無理がなのかなと思います。
これを見て国際結婚をすることに不安を感じるという人も結構いるのではないでしょうか。
ただ文化の違いによって困ることもあれば、その違いを楽しく感じることももちろんあります。
家の中に2つの異なった文化が混在し共存しているのは、結構面白くもありますよ。
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